映画『コメット』、どことなくミシェル・ゴンドリー風の映像美。『エターナル・サンシャイン』や『ムード・インディゴ』によく似た色彩感がある。でも監督はサム・エスメイルだし、ジャスティン・ロング主演のアメリカ映画。
”恋人たちの6年間をパラレルに描く”というあらすじだけど、ミシェル・ゴンドリーっぽいとか、フランス映画とか思った理由はここにあるのかもしれない。フランスは映画も小説も、ときには音楽でさえ起承転結がなくて、一瞬一瞬の美しさをとらえようとする傾向がある。それに加えて、Tom Rosenthalの音楽も、淡さや鬱っぽさを強調している。あんまり関係ないけど、淡いピンクとパープルの組み合わせってすごく90'sアメリカ。パロアルト・ストーリーのときも同じことを思った。
サム・エスメイルは映画制作後、ヒロイン役のエミー・ロッサムと結婚してます。日本では今年12月から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開。
